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2021 年 Ligna:シュヴァーベン(ドイツ)生まれの木材加工向け技術 2021-09-27
概要オーバーシュヴァーベンのヴァイン(ドイツ)にあるホルツヴェルク・バウアー(Holzwerk Baur)社は、毎年約 180,000 ㎥の木材を加工し、その製品を世界中に輸出しています。この製材所は持続可能性を重視しています。木材は地元産のもので、最後の一かけらまで利用しています。効率的な木材切削のためにホルツヴェルク・バウアー社では毎日約 250 台のソーが使用されています。それらはビーベラッハの研磨スペシャリストである VOLLMER の機械を使用して研磨されたもので、研磨室には超硬チップソー 用の、自動化対応により 24 時間使用される VOLLMER 製 CHD 270 研磨機などが備えられています。
ヴァインのホルツヴェルク・バウアー社には長い伝統があります。1900 年、バルトロメーウス・バウアー(Bartholomäus Baur)氏が始めた仕事場は、2 年後には製材所へと拡張され、今日では第 5 世代となる曾孫のヘルマン・バウアー(Hermann Baur)氏とフレデリック・バウアー(Frederik Baur)氏により経営されています。約 90 名の従業員を擁する中規模製材所である同社は、年間 180,000 ㎥ の木材を切削し、10,000 ㎥ の丸材を使用しています。作業場は 100,000 ㎡ を超える広さで、サッカーコート約 15 面分に相当します。
ヴァインにおける持続可能な林業および木材業
ホルツヴェルク・バウアー社取締役のフレデリック・バウアー氏は、「私たち一族だけではなく、ヴァイン周辺地域全体に木材の製材と加工の長い伝統があります。すでに 500 年前には、「ヴァインの領主たち」はこの土地の森で必要な木材を伐採していました。私たちは、木材加工を長期にわたって残すことを目標に定めていますので、必ず持続可能な林業に由来する木材を調達するようにしています。」とお話ししてくださいました。
ホルツヴェルク・バウアー社は、使用する木材を、必ずヴァイン周辺 100 キロメートルにあり、持続可能性について責任ある方法で経営されている森林から購入しています。調達先の森林は、国有林のことも、地方自治体の所有する森林、あるいは個人の所有する森林であることもあります。同社の顧客は世界中に広がっていて、現在のところ中国およびロシアでは木材需要が特に高くなっています。
製材所をめぐるシュヴァーベンのパートナーシップ
人口 1600 人の自治体ヴァインは木材業の伝統を受け継ぎ、そのことは紋章にも表れています。曲がった横木は、かつて同地の城塞や宮殿に居住していた「ヴァインの領主たち」の紋章を思い起こさせます。城塞は既に存在しませんが、今日でも伝統に従って、宮殿にはヘルマン男爵ヴァイン財務管理局および営林署がおかれています。この村自体はビーベラッハ群に属していて、ホルツヴェルク・バウアー社の製材所で長年にわたり稼働している機械の中には、VOLLMER 製のものも複数含まれています。
フレデリック・バウアー氏とともにホルツヴェルク・バウアー社取締役を務めるヘルマン・バウアー氏は、「私たちの製材所の研磨室には、ビーベラッハの VOLLMER 製研磨機があり、そのうちの何台かは私が入社する前から設置されているものです。一番新しく購入したのは超硬チップソー用の CHD 270 研磨機で、当社のこの研磨機は自動化されていて、たいていの場合無人で 24 時間使用されています。」とお話ししてくださいました。
木材切削用超硬チップソー
ホルツヴェルク・バウアー社では毎日 250 台のソーが使用されていて、そのどれもが 1.5 シフトごとに再研磨する必要があります。VOLLMER の CHD 270 研磨機は、超硬チップソーを 1 回のクランプで加工するために、8 本の CNC 制御軸と測定装置を装備しています。この研磨機は複雑な歯形の研磨は言うまでもなく、溝入れ、面取り、予備加工と仕上げ加工、ブラウンシュヴァイク歯あるいはチップブレーカーの加工にも対応できます。各チップソーは研磨位置へと送られる際に、どのような直径であろうと自動で正確に位置決めされます。続いて測定プローブが歯形、すなわちスクイ角、径方向および側面逃げ角、切削幅、台金厚、および 側面の突出を測定します。研磨機の自動化は、それぞれ最大 50 個のチップソーを積載できる 2 台のローディングワゴンを備えた VOLLMER のハンドリングシステム ND 320 をベースにしています。
どの材木にも最適な生産サイクル
ホルツヴェルク・バウアー社にとって VOLLMER の研磨機は、材木の製材所への到着の後に皮はぎを行う持続可能な木材加工の鍵となるものです。同社は、どの材木もが最適に、実質上余すところなく利用される生産サイクルを確立しています。プロファイラー(倣い加工機)は毎分 80 m の速度で丸材をきれな角材に加工し、続いてその角材は最大 10 個のソーブレードにより、板材、枠、床板へと加工されます。持続可能性はリサイクルにも及びます。余った木材も利用され、木材チップは製紙工場で、鋸くずはチップボードメーカーで、鉋くずは充填材業者で、樹皮は造園および景観建築業者、あるいは自社の暖房プラントで使用されます。現在ホルツヴェルク・バウアー社は敷地内にブロック廃熱発電プラントを建設中ですが、その出力は、製材所の暖房および電力需要を高い効率でカバーすることができます。
VOLLMER グループ取締役のユルゲン・ハウガー(Jürgen Hauger)は、「ホルツヴェルク・バウアー社の事例は、ドイツの最新の製材所が国際市場においていかに活発に活動して成功を収めているか、またその際に VOLLMER の研磨技術がどのような役割りを果たしているのかを、印象的な形で示しています。弊社の研磨機は木材産業全体にわたって丸鋸と帯鋸、切削工具の加工に使用され、製材所でも、また家具製造あるいは成長の続いている住宅建設業においても高く評価されています。」と話しています。